ほう太パパの七転び八起き

妻にナイショのブログじゃありません。

相性のよくない小1の長男との距離を縮めるためにやってみたこと。

某所で「実の子とはいえ、相性の良し悪しはある」みたいな発言が炎上していたが、その経緯を詳しく追いかけはしなかったけど、相性の良し悪しはあるよ、ぜったい。人間だもの。炎上していたのは、相性の良し悪しがあるのは仕方がないとして、そのことを公言してはいけないみたいな指摘だったのかな。それはそれで窮屈な世界である気がする。

 

私には3人の子どもがいて、一番下は1歳なのでまだよく分からないけど、私と4歳の長女との相性はよくて、小1の長男との相性はよくない。長男とは簡単に言うとコミュニケーションが成立しないことが多い。話しかけても無反応なことはざらにあるし、返事があったとしても、こちらが話しかけたこととは無関係のことだったりする。おそらく本人の頭の中だけで続いている思考のようなものがあって、それが唐突に発露するのである。

それから、わざと汚い言葉、相手が嫌がる言葉を浴びせてくる。それが周囲の人間の関心をひくためであることは理解しているつもりだけど、四六時中そういう態度をとってこられると、こちらもイライラして正論で言い返してしまうことがある。そうするとよけいに事態はひどくなり、暴言暴力はエスカレートする。

あと、自分のやりたいこと、立てていたスケジュールがねじ曲げられることに対する拒否感も強い。もちろん私だって理不尽なことはしていないつもりなのだが、長男の場合、自分のなかだけで決められたことがあって、そんなことは私が知るよしもなく、私が「○○は何時までだよ」とか「何時になったら○○しよう」とかそういうことを口にすると、泣いてわめいてたたいての三拍子! ものすごい拒否反応が返ってくる。

 

とまあ、いかに長男と相性がよくないかということについてつらつらと書いたけれど、誤解してほしくないのは、私は長男と仲よく過ごしたいという強い思いを抱いているということだ。 それでもその思いが強ければ強いほど、事態が悪化するというのが相性のやっかいなところである。

 

しかし幸いなことに、ぼくには妻がいた。妻は長男との相性がよいのだ。そんな妻からいろいろとアドバイスをもらって、ぼくは先日、長男との距離を縮めるための時間を設けた。

 

わざわざ時間を設けたように書いたけど、きっかけは耳鼻科の受診だった。長男が中耳炎になって、どうしても平日に受診(経過観察)しなくちゃいけなくなったのだ。それで私は仕事を早退し、長男と耳鼻科を受診することになったのである。前述の通り、我が家には3人の子どもがいるので、そのうちのだれかひとりと一緒に行動するという機会は少ない。特に長男は最近ゲームに夢中なので、休日に誘ってもなかなか一緒に行動しようとしないのだ。

 

その日私は仕事を早退し、学童に預けている長男を迎えに行った。迎えに行くと長男はうれしそうな顔をした。この笑顔を見ると私もほっとする。そして長男と仲よくしてくれている男の子に「こんど、うちにあそびにおいでよ」と声をかけた。長男がまだ、休みの日に学校の友だちと遊んだことがないことがちょっと気になっていたもので。そのときに具体的にいつ遊びに来るとかいう話にはならなかったけど、とりあえず長男と、その男の子と、私の3人でちょっと話す。

 

学童に別れを告げると長男が手をにぎってきた。少し前まではふつうにしていたことなのに、長男と手をつないで歩くのがずいぶんと久しぶりなように思われた。向こうから手をつないでくれると、ああ、嫌われているわけではないんだなと安心する。そしてこんなふうに歩く時間も、たぶんあと1、2年なのかなと思ってしまう。

 

手をつないで歩きながら、いまから耳鼻科に行くことをこのときはじめて告げる。長男、耳鼻科きらいなもので。朝から言っておくとずっとゆううつになるし、学校行かないとか言いかねないし。幸い、そんなに嫌がる気配はない。「このあいだ、耳そうじをしたから、今日はちょっとみるだけで、すぐに終わるよ」と声かけ。

 

耳鼻科に向かいながら「今日は特別だよ。耳鼻科が終わったら一緒に晩ご飯を食べて帰ろう」と告げる。長男がすごく喜んでくれる。「なにがいいかな。お好み焼きとか、そばとかーーー」と言っていると「そば!」と即答される。なかなかしぶいセレクトだが、長男は昔からそば好き。さらにそこで私は追い打ちをかけるように「そばを食べたあと、サーティーワンでアイスクリーム食べよう!」と提案。長男、狂喜乱舞。ああ、こうしてあらためて書くと、物で釣ってる感アリアリ。

 

耳鼻科が近づくも予約の時間まで余裕があったため、近くの公園へ。インドアの長男だが、うれしそうに走り回る。ふたりでどっちまで遠くに飛べるか大会を開催。え? そんな大会知らないって? ちょっと高いところに立って、ただ単にジャンプするだけの大会だよ。イケてるだろ? たぶんこれを20分くらいやっていた。

 

長男が人工芝に寝転がった。そこで私も一緒になって寝転がった。下から見上げる桜はきれいだった。「きれいだね」と長男に声をかける。そのことに対するリアクションは特になし。

 

ちょっとだけ鉄棒をやったあと、今度は、どっちの木の棒が強いか大会を開催。それぞれが木の棒を拾ってきて、それをXに交差させて引き合うというもの。これも長男が飽きるまでやった。わざと折れやすい枝を見つけて、長男が勝つと大げさに悔しがった。

 

そうこうしているうちに、耳鼻科の受診の時間になったので、耳鼻科へ移動。待合中はiPhoneであそぶ。マリオを一緒にがんばった。父の威厳を見せた。そして長男は受診をがんばった。泣かなかった。

 

そば屋に行って長男の好きな天ぷらそばを注文。それとは別に揚げ物を頼んで長男とわけっこ。そば屋に客が少ないことを心配する長男。「お客さん少ないとあんまり待たなくていいからいいんじゃない?」と私。とここで、長男が突如「でんぢゃらすじーさん」の話をし始める。でんぢゃらすじーさんとはなにか?

 

絶体絶命でんぢゃらすじーさん 第1巻 (てんとう虫コミックス)

絶体絶命でんぢゃらすじーさん 第1巻 (てんとう虫コミックス)

 

どうもこのマンガのことのようだ。そしてあまり上品な内容のマンガではないらしく(注 決してマンガをけなしているわけではない)「おしり」だの「おなら」だの「おっぱい」などという単語を、このマンガを説明するために長男が口にする。しかもとてもうれしそうに。いつもなら「ほら、ここは家じゃないから、そういう言葉はね、大声で言っちゃだめだよ」みたいに言うのだけど、この日は長男の好きなように語らせた。お客さんが少なかったことも幸いする。隣の席にお客さんがいたらさすがにちゅうちょしたかもしれない。マンガの内容を全然知らないんだけど、長男が言うにはめっちゃおもしろいらしい。でんぢゃらすじーさんの決めぜりふみたいなものを何度も連呼していた。私の世代で言うところの、おぼっちゃまくんみたいなものか?

 

そば屋を出ると、すぐ近くにガチャガチャがあって、それをやりたいという。この日は長男の要望を基本的に受け入れるつもりだったので、300円を渡す。この300円は好きに使っていいよと。ガチャガチャをしてもいいし、スーパーで好きなものも買ってもいいしと。十数種類のガチャガチャを真剣にひとつひとつ見ていく長男。私も長男の横にしゃがみこんで、一緒に見ていく。結局、これというものが見つからず、スーパーに買い物に行くことに。余談だが、昔はこういう選択ができなかった。自分の気に入るガチャガチャがなくても、とりあえずその場で妥協してガチャガチャやってた。長男の成長を垣間見る。

 

その後、スーパーの前に約束のサーティーワンアイスクリームへ。正直、私はこの店が苦手だ。私にとってはまぶしすぎるショップである。それにバニラ以外のアイスがあんまり好きではないのだが、なんだかバニラを頼みにくい雰囲気を感じるのである。そば屋でかけそばを頼むのは通なのかなと感じさせるものがあるが、サーティーワンでバニラを注文するのは、ああ、この人、他のアイスの味分かってないんだなと思われてそうで。うん、被害妄想だけど。

長男になにがいいとたずねると「セレクトフレーバーってなに?」と聞いてくる。お父さんも知らねーよ。苦手な店なんだからさ。スタバでコーヒーのサイズを聞かれたときのような、ある種の恐怖感を覚える。がしかし、長男の前でうろたえた姿をさらすわけにもいかず、説明を読んでみる。どうやらお店のオススメが勝手に選ばれるシステムのようだ。それにしてもなぜフレーバーという単語を使うのか? アイスじゃだめなのか? とりあえず長男に「セレクトフレーバーというのは、お店の人がオススメを選ぶみたいだよ。たぶんこれじゃないほうがいいよ」と説明。「ふーん」と長男。そしてしばらく物色したあと「セレクトフレーバーってなに?」ともう一度聞いてくる。信じがたいことだが、こういうことよくある。そしてもう一度説明する。「ふーん」と長男。たぶん分かってない。昔は、なんで何回も説明してんのに分かんないの? と思っていたけど、ある日妻から「あなたの説明が悪いのよ」と言われ、それからはそう思うようにしている。しかし不甲斐ないことに、私にはセレクトフレーバーを上手に長男に伝える言葉を持ち合わせていなかった。仕方がないので、チョコレート好きな長男のために、無難そうなものを提案し了承を得る。

 

ようやく最後の目的地であるスーパーにたどり着く。私も買いたい日用品があったので、長男に「好きなもの見ていていいよ」と声をかけるが、私から離れようとしない。別々に行動するのはいやなようだ。「もう1年生なんだし大丈夫でしょ、ひとりで見ていたらいいよ」とふだんなら口にしがちなのだが、そういうことは言わない。こんなにあまえんぼうで大丈夫か? と心配になるけど、考えない。とりあえず私の買い物をさっと済ませ、長男をお菓子コーナーに連れて行く。長男はしばらく悩んだあとプラモデルのついたお菓子を選ぶ。ていうかプラモデルの占める割合に対するお菓子の割合が極端に低いよね、ああいうの。たしかどんなに小さくともお菓子をそえることで、プラモデルを食玩としてお菓子コーナーで販売できるようになっていると聞いたことがある。あ、主旨からそれた。満足する長男と、すっかり日が落ちた道を街頭に照らされて、手をつなぎながら帰路につく。

 

とここまでが長男とふたりきりで過ごした夜の思い出だ。どうやら満足してもらえたようで帰り着いた長男はうれしそうにプラモデルを作っていた。(作れない箇所は、めんどうがらずに手伝ってあげた)私も少しは長男との距離を縮めることができたんじゃないかと思っている。やっぱりこういう時間て大事だなと思う。そしてかなり意識しないと、こういう時間は持てないんだよなあ。

 

さてここからは後日談。ある朝、長男が納豆を食べ残していた。「ちゃんと残さずに食べようね」と言うと「つくもん!」と答える。言い訳してるなと思いつつも「どこにつくの? 洋服? 口? 鼻?」とたずねるとまた「つくもん!」とだけ繰り返す。そんなやりとりを何度か繰り返した。しかし長男はなにを聞いても「つくもん!」としか答えない。こういうとき、いままでだったら語気を強めて「どこにつくか聞いてるの! ちゃんと言葉にして説明しなさい!!」とか言ってしまいがちなんだけど、それをやっちゃうと関係性が最悪になってしまうことをさすがにもう学習した。で、どうやったらこの閉塞した状況を打破できるかと考えて、私は言った。

「お父さんは長男くんに納豆を残してもらいたくないけど、どうしても食べれないっていうんなら仕方がない」

そうして長男が残した納豆をかき集めると、私が食べた。

「長男くんが困っているときはお父さんが力になるから、ちゃんと助けてほしいと言うんだよ。そして今度は納豆を残さないようにね」

長男は荒れることなく、ちゃんとうなずいてくれた。昔はこういうの、甘やかしだと思ってた。だけどちがったのかもしれない。一方でこれでOKなのか確信も持てずにいる。おそらくは長い年月をへて、是非が分かるのだろう。それをのんびりと待つしか、結局のところいまの私にはできないのである。

 

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