ほう太パパの七転び八起き

妻にナイショのブログじゃありません。

九州の片田舎に住むぼくのために、祖母が秋葉原でファミコンを買ってきてくれた話。

クリスマスってことで、祖母がぼくにファミコンをプレゼントしてくれた話を書こうと思います。

といっても、クリスマスプレゼントじゃなくて、真夏の誕生日プレゼントだったんだけど。

 

ぼくは生まれたときから祖母と一緒に暮らしていました。

小学校1年か2年のときにファミコンブーム到来しまして、中でもスーパーマリオと出会った衝撃はいまでも忘れられません。

ファミコンを持ってる友だちに誘われて、ファミコン? スーパーマリオ? みたいな状態で遊びに行ったんですが、その日の夜にはもう「ファミコン買って買って〜」ってなったわけです。

 

でも、当時は(いまでも大なり小なりあると思いますが)ファミコンなんて目に悪いとか教育上よくないということが、まことしやかに言われてまして、ぼくの両親も例外ではなく、決して首を縦には振ってくれなかったんです。テレビゲームというものが世に出始めたばかりですし、大人はいま以上に過剰に反応していたのだと思われます。

 

どうしても買ってもらえない、でも欲しくてたまらないぼくは、紙とえんぴつでスーパーマリオのコースを作り(今思えばスーパーマリオメーカーの走りじゃねえか!)切り抜いたマリオの後ろに磁石を取り付け、それを紙(コース)の裏からもうひとつの磁石で操作するという涙ぐましい遊び方さえしていたのです。

 

まあ、それはそれで楽しかった記憶もあるのですが、やっぱり本物のファミコンが欲しい。コントローラーを握りたい。Bダッシュをしたい。ぼくは寝ても覚めても両親に願い出ました。

 

ここまで書いて思い出しましたけど、たぶんぼくがあまりにしつこく言ったからでしょうね、両親がファミコンとはどういうものなのか、本当に子どもに害はないのか、それらを検証するため、ファミコンを持っているいとこの家で体験会を開くことになったのです。しかも父とふたりで。

 

信じられます? 子どもの欲しがるおもちゃがどんなものかを確認するために、わざわざ父が同伴してきたのです。それくらい未知のものだったんですね、当時のファミコンは。

決してイクメンなんかじゃない父がついてきたことに、当時のぼくは驚きました。いとこが父の姉の子どもだったこともあるとは思うのですが、え? お父さんと一緒にファミコンしに行くの? と子供心に不思議に思ったものです。

 

しかし、この機会を逃してなるものかとも思っていました。言ってみれば大事な取引先相手に自社の製品をプレゼンする社員の心境ですよ。この機会にファミコンのすばらしさをなんとしても分かってもらわなくちゃいけない。

 

いとこの家に着くと、いとこのお母さん(父の姉)は家にいたのですが、肝心のいとこが不在でした。つまりファミコンの使い方が誰も分からないんですね。ぼくも友だちの家でファミコンを遊んだことはありましたが、まだ小二ですしどうやったらゲームを始められるのかが分からない。

「ここにカセット入れるんだよ」

くらいは言えたのですが、それからどうしていいのか分からない。なんとかテレビに画面が映し出されるも、やったことのないゲームで、なにしたらいいのかも分からない。遊び始めるだけのことにえらい時間がかかったことを覚えています。

 

で、家に帰り着き、すごく楽しかったーみたいな話を母にして、夜布団に入ったのですが眠れないんですね、興奮しすぎて。母がぼくの胸に手をあてて「ドキドキしてる。やっぱりファミコンなんか買っちゃいけない」みたいなことを言い出して、必死になって「大丈夫、寝れるから、寝れるから。いま寝るからーーー!!!」と主張した記憶があります。

 

いとこの家でプレゼンまでしたのだから、すぐに買ってもらえるのだろうと思っていたぼくですが、それでもファミコンは買ってもらえませんでした。

これは本当にダメかもしれない。

なかばあきらめかけてたある日、同居していた祖母が突然ファミコンを買って帰ってきます。

 

祖母(母の母)はいま思えばアクティブなおばあちゃんで、あまり家でじっとはしていなくて、用もないのにデパートに行ってはいろいろ買って帰って、そのことで私の母に怒られるという光景をよく見ていました。

旅行も好きだったようです。

そんな祖母が、なんと秋葉原でファミコンを買ってきたんです。かわいい孫のために。

「ちょうど秋葉原にあったのよ」

みたいなことを祖母が玄関で母に説明している光景をなんとなく覚えていますが、母がめちゃくちゃ怒りました。そりゃあそうでしょうね、デパ地下のお土産とはわけがちがいますし、もっと言えば子どもにファミコンを与えないという教育方針に干渉してきたとも言えます。

 

しかし同居していた祖母は、ぼくがめちゃくちゃファミコンを欲しがっていたのを直に何度も見ていたでしょうし、なんとかしてやりたかったんでしょう。

 

ファミコンはすぐにぼくの手に渡らず、なんか家族会議みたいなものが開かれて、しばらくしてようやく触れることを許されました。まあね、さすがに現物がすでに手元にある状態で、しかもそのことをぼくが知っていて、ぼくに渡さないほどの鬼ではなかったということでしょう。

 

で、これは余談ですが、ぼくは厳密にはスーパーマリオが欲しかったんです。祖母も「スーパーマリオを買ってきたよ!」と言ったものですから、ぼくは飛び上がったのですが、祖母のなかでは

ファミコン=スーパーマリオ

という認識で、いまとなってはそりゃまあ仕方ないかなとは思いますけど、ちょっとがっかりした記憶があります。祖母は店員さんに勧められてカセットを2つ買ってきてくれていましたが、それらはあんまりおもしろくなかった。

 

スーパーマリオを手に入れるには、それからまた日にちを要するわけですが、本当に本当にぼくはファミコンを買ってもらえてうれしかったです。

というようなことを思い出しながら、昨夜は、5歳の息子と2歳の娘の枕元にクリスマスプレゼントを置きました。ぼくもそんな年になりました。

やっぱり子どもの笑顔って最高のプレゼントなんですよ。あのときの祖母も、実の娘にどんなにののしられようが孫の喜ぶ顔が見たいというその一心だったんでしょう。

 

祖母は紛れもなくぼくにとってサンタクロースでした。

 

おしまい。メリークリスマス!

  

 

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