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ほう太パパの七転び八起き

妻にナイショのブログじゃありません。

我が家の食品はすべてオーガニックにします、と切り出されたら。(フィクション)

育児

本記事は

伝えたいメッセージを文章にする、ということ - Chikirinの日記

で企画された実験に参加するために書かれたものです。

詳しくは、ちきりんさんのブログに書かれていますが、

いつもは行かないスーパーで見た格差 - ブログ/韻 The Future

でのエピソード

  • いつもは行かない初めてのスーパーに入ったら、
  • 価格が驚くほど高く、周りの客の服装もいつものスーパーより、かなりハイソな感じだった。そして、
  • 「オーガニック納豆をください」と店員に話しかける “6歳ぐらいの女の子”を目撃した

に自分が遭遇したとしたら、どんな記事をブログに書きますか? という企画です。

 

では、さっそく本編です。本ブログは育児を主なテーマにしているので、そういう内容にしてみました。あ、内容はフィクションになりますのでご注意ください。

 

☆☆☆

品のない話で恐縮だけど、仕事の途中でお腹が痛くなり、ぱっと目についたスーパーでトイレを拝借することにした。

無事にお目当てのトイレを見つけなんとか事なきを得たぼくは、なにも買わずに出て行くのもなんだなあ、と思って、お菓子でも買っていくことにした。そのとき、ぼくはある異変に気がついた。

 

いつも見慣れたスナック菓子を扱っているコーナーが見当たらないのだ。その代わり、海外旅行のお土産でもらうような、小洒落たパッケージに包まれたクッキーやビスケットが並んでいる。おや? と思ってあたりを見渡してみると、ハイソな服を着た客人ばかりがカートを押しているのが見えた。

 

思い返せば用を足したお手洗いも、どこか気品があったような気がした。

これは場違いなところに来てしまった、と早々に立ち去ろうとしたぼくの耳に、聞き慣れない言葉が届いた。

 

「オーガニック納豆ください」

 

振り返ると、6歳ぐらいの女の子が店員に話しかけている。そして話しかけられた店員も「オーガニック納豆ですね」とやわらかく応対しているので、女の子がわけの分からない食べ物の名前を言ったわけでもなさそうだった。つまりはぼくが無知だったのだ。

無事にオーガニック納豆なるものを手にした女の子は、笑顔で母親のもとへと帰っていった。母親もご多分に漏れずハイソな感じだった。

 

なるほど、このスーパーに来るような子どもたちは、みなオーガニック納豆を食べて成長しているのか。そう思う一方で、ぼくの頭にはある疑問も浮かんだ。

 

あの子のパパはどう思ってるのかな。

 

自分の娘にオーガニック納豆を食べさせている母親は、納豆だけにこだわりがあるわけじゃないだろう。娘、いや家族全員が口にするすべてのものに神経を使って、このスーパーで買いそろえているはずだ。例えば、我が家がとてもお世話になっているファーストフードやファミレスなんかには、まず行くことはないだろう。

 

誤解のないように言っておくと、そういう意識の高い奥さんがいると大変そうだ、ということを言いたいわけじゃない。 

ぼくは、オーガニック納豆を娘に食べさせる、という決断が夫婦のあいだで同意が得られたことなのかどうか、もし同意が得られたのであればどんなふうに、ということにちょっと興味がわいたのだ。

育ってきた環境の異なる男女が結婚して子どもを作って、その家庭において子どもになにを食べさせるのか、というのはかなり重要な問題だと思う。もしかするとあの子のパパは、愛娘と一緒にファーストフードを食べたいと思っているかもしれないし、食費のために自分のお小遣いが削られて不満があるかもしれない。

 

食事に限らず育児においては、そういう価値観のちがいがいたるところに出てくる。そして往々にして、夫婦間で統一した見解を得ることはとても困難なことなのだ。

例えば我が家にしても、息子への授乳をいつやめるかでちょっともめたことがあった。妻はなるべく長く授乳したいと言い、ぼくは息子が離乳食をいっこうに食べようとしないのは授乳を続けているせいだと思っていたので、早くやめさせたかった。

ほかにも、息子が「お着替えさせて〜、抱っこして〜」と言うことに対して、妻は甘えは受け入れるべきと考えているけど、反対にぼくは自立心を育むために少々厳しく接しようとする。

 

こういうことはどちらが正しいとか、そういうことではないので、結論を出すのがとても難しい。

これから先、子どもがもっと大きくなれば、どんな習い事をさせるのか、中学受験はするのかと、夫婦のあいだにおける意見の相違は増えるばかりだ。そういうときにどうすり合わせていくのか、オーガニック納豆を買う母娘を見て、そのパパを思い、いろいろと考えさせられたのだ。

 

もちろん夫婦間の話し合いは必要だけど、それで合意が得られるとは限らない。(というかほとんど得られないよね)ひとつの解決策は試行錯誤ということになるだろう。ある育児方針を試して、なにかそこで問題が生じたら、別の方針を試してみるような。

オーガニック納豆を食べているあの子も、もうちょっと大きくなったら友だちと買い食いするようになって、ファーストフード好きになるかもしれない。そうなったとき、断固としてそういうのを食べちゃダメと言うのか、それとも、たまには家族でファーストフードを食べに行くのか。子どもの声に耳を傾け、いろいろと試してみたらいいと思う。

 

でも、中学受験とか、試行錯誤できないじゃない?

そういう、意見があるかもしれない。だけど、それは本当にそうなのかな。ある中学に入って、なんらかの事情でその学校が合わないと感じたのなら、そこで立ち止まり、場合によっては退学して別の中学に入り直せばいいだけのことだと思う。周りの目なんか気にすることないし、仮に1年や2年出遅れたとしても、それは人生においては誤差範囲だ。無理矢理、最初の決断が正しかったと信じて前進し続ける必要なんてどこにもない。

 

あんまり凝り固まった考えを持たずに、楽しみながら育児をしていく、というスタンスをこれからも続けていきたいと思う。だからもし妻から

「明日から我が家の食品はすべてオーガニックにします」

と切り出されたら、まずは受け入れるつもりだ。そのときは、あのスーパーのオーガニック納豆を買いに行くことにしようと思う。

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