ほう太パパの七転び八起き

妻にナイショのブログじゃありません。

息子に「先生の言うことを聞きなさい」と言うのを躊躇してしまう話

うちの息子(3歳)は保育園に通っています。

まだまだイヤイヤ期の真っ最中で、ぼくの言うこともママの言うことも、てんで聞きません。

保育園に行きたくない、これは食べたくない、まだ寝たくない。今日の保育園からの帰りも「この道はおばけの道だからイヤー!」と泣き叫び、言うことを聞かせるのに一苦労です。こんなんでは保育園でも好き勝手振る舞っているのではないかと不安になります。

同じような子どもを持つパパママなら

「先生の言うことをちゃんと聞きなさいね」

と口にすることも多いのではないでしょうか。でもこの言葉、ぼくはどうしても子どもにかけるのを躊躇してしまうんです。

 

それは約20年前にさかのぼります。

ぼくが中学1、2年生のころだったと思います。

ぼくは自分で言うのもなんですが、いわゆる優等生で学級委員長などもよく任されていました。もちろん先生の言うことも、きちんと聞く子どもでした。

これは特にめずらしい話ではないと思うんですけど、うちの学校では忘れ物が多く(忘れるっていうか持ってくるのがめんどくさいんだな)別のクラスの友だちと教科書などを貸し借りするという行為が横行してたんです。(別のクラスと授業がかぶらないから)

そんなある日、先生もこれはなんとか歯止めをかけなければと思ったんでしょう、

「別のクラスの友だちとの貸し借り禁止」

というお達しが出されました。

先生の言うことをちゃんと聞くいい子だったぼくは、これを忠実に守ったのです。

 

あれは体育で剣道をやっているときで、小学校のときからの友だちだったSくんがぼくのもとに竹刀を借りにきました。

正直、面倒なことになったと思いました。

先生から貸し借り禁止と言われている以上、竹刀を貸すことはできません。だけどいままで貸していたから、すんなり引き下がってくれない気がしました。

それにぼくは、自分だけがまじめでバカを見ているようにも思っていました。だから、先生の言うことを聞かない不真面目な友だちに貸したくないという気持ちもあったと思います。

でもその一方で、友だちには優しくしなさいとも言われいました。なんだかそういういろんなことの板挟みのなかで、でも、もっとも優先順位が高かったのは「先生の言うことを聞く」だったぼくは(たぶん先生から怒られるのが嫌だったんだろう)Sくんの頼みを断ったのです。

20年近く前ということもあり、どんなふうに断ったのかは覚えていません。ただ、Sくんとのやりとりを見ていた女の子から

「貸してあげればいいのに」

とつぶやかれたことはよく覚えています。

こうしてぼくは友人をひとり失いました。

 

さすがに大人になるころには竹刀事件のことは忘れていましたが、息子が保育園で集団生活を過ごすようになって、ふと思い出したんです。

あのとき、ぼくはどうすればよかったんだろう。

竹刀を貸さなかったとしても、あとからSくんのところに行って「本当は貸してあげたかったんだけど」とでも言えばよかったのかな。

 

ただ、竹刀事件はひとつのきっかけではあったけど、それよりもずっと前からぼくの言動にはなにかしら問題があったようにも思います。

小学校を卒業するころから中学にかけて、ぼくは自分から友人が離れていくことを肌で感じていました。だけど、その原因は分かるようで分からなかった。なんとなく、先生の言うことをなんでも素直に聞くいい子であることが、鼻についているんだろうことは分かっていました。だけど、なにも悪いことをしてないのに、むしろ先生の言うことを聞かない悪い子はみんなのほうなのに、とそんなことを考えていたのです。

 

3歳の息子は、親バカみたいですけど、どうやら保育園では手のかかる子どもじゃなさそうです。家での振る舞いを先生に話すと、保育園とのちがいに驚かれたりします。ある時期には先生に怒られることを極端に嫌がってる素振りを見せたりもしていました。こんなに小さいころから先生の顔色をうかがっているんじゃないかと、なんだか不安にもなりました。

 

なので息子にはときどき、こう言ってあげることにしています。

「先生に怒られても大丈夫だからね」

教育上いいのか悪いのかよく分かりません。でも、その昔もしかしたら自分が言ってもらいたかった言葉だったかもなあと思いつつ、そう声をかけるようにしています。その結果、先生の言うことをまったく聞かない悪ガキに育つかもしれないけど、ま、いっか。

 

よかったら以下の過去記事もご覧ください。

 

※ブログ記事へのコメントは可能ですが表示はされません。